MIGSwitchは、Switch1用のゲームデータ(XCI形式など)を物理カードとして模倣することで、本体に「正規のゲームカード」と認識させる装置です。
Switch1では正常に起動できますが、Switch2では完全に起動不可。これは単なる互換性の話ではなく、Switch2側に実装されたハード&ソフト両面の対策によるものです。
以下に、その**技術的な「本当の理由」**を項目別に解説します。
Switch1では、カード内に存在する「セキュリティチップ(Secure Element)」の応答を模倣することで、MIGSwitchが認証プロセスをすり抜けていました。
しかしSwitch2では、以下のような認証強化がされていると考えられます:
| 項目 | Switch1 | Switch2(想定) |
|---|---|---|
| チップ認証 | 基本的にカードが「ある」だけで起動可能 | チップの鍵による署名応答が必要 |
| チャレンジ・レスポンス認証 | 弱い/一部なし | 強力なChallenge-Response型(鍵を知らなければ応答できない) |
| チップ署名の検証 | ソフト側で一部実施 | ブートローダー層で強制的に検証 |
MIGSwitchは「応答っぽいもの」を返すしかできず、本物のチップの署名や鍵を持っていないため、Switch2側では「偽物」としてはじかれるのです。
Switch1とSwitch2ではカードスロットの形状こそ似ていますが、以下のような電気的・通信的な仕様変更が施されている可能性が極めて高いです:
MIGSwitchはSwitch1仕様で作られているため、Switch2に挿すと応答タイミングや電圧特性が一致せず「異常カード」と判断されると考えられます。
💡 重要なのは、ソフトウェア的なデータの中身以前に、物理信号レベルで既に「拒否」されている可能性があるという点です。
Switch2では、Switch1で学んだ改造対策の知見をもとに、不正なカードを見分けるためのファームウェア的検知ロジックが導入されていると推定されます。
MIGSwitchは「正規の鍵や証明書」を持っていないため、見た目だけカードでも、内部データの不整合で即検出&排除される仕組みです。
Switch2には、Switch1用ソフトを起動する後方互換モードが搭載されています。
しかし、このモードには以下のような制限があると予想されます:
つまりMIGSwitchは、「Switch1用データであるにもかかわらず、Switch2の互換機能には乗せてもらえない」状態にあるわけです。
Switch1時代にMIGSwitchなどの不正起動手段が存在していたことを、任天堂は当然把握しています。
よって、Switch2ではMIGSwitchのような擬似カードをハード・ソフト両面で検出・拒否できるように設計されている可能性が極めて高いのです。
現時点では、Switch2のカードプロトコルやチップ構造が解析されていないため、
Switch2用の新型MIGSwitchを作るのは不可能に近い状態です。
仮に開発するとしても:
など、非常に高度な解析と再現が必要です。
MIGSwitchの使用不可が確定的となった現在、気になるのは「では今後、Switch2のゲームを吸い出すことはできるのか?」という点です。
結論から言えば──
可能性はあるが、非常に長い時間と高度な解析技術が必要になるのが現実です。
以下に、その理由と実現への道のりを詳しく解説します。
Switch2のゲームカードからデータを吸い出すには、以下の条件を満たす必要があります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 🧩 カード通信プロトコルの解析 | ピン配置・通信波形・電圧・応答タイミングの特定 |
| 🔐 暗号化フォーマットの理解 | ゲームデータ自体が暗号化されている場合、復号方式の把握 |
| 🧠 チップ内鍵の取得 or 回避策 | 認証チップに格納された秘密鍵への対策(解析、偽装、バイパス) |
| 🛠 カードリーダの自作 or 改造 | Switch2カードを読み取れる物理装置の開発 |
以下は、Switch2吸出しに関する現実的な進展予測です。
| 時期 | 予測される動き |
|---|---|
| 2025年夏〜秋 | Switch2カードの分解・ピン解析・電気特性測定が進行 |
| 2025年末〜2026年初 | カードから生データの未解析dumpが可能になるケース出現(ただし暗号化された状態) |
| 2026年中盤〜後半 | 暗号化形式の一部解読やキー回避法が登場。初期の非公式吸出しツールが出始める |
| 2027年以降 | 吸出しフォーマットが整理され、実用的かつ安定した吸出し・復号ツールが普及しはじめる |
仮に吸出しだけはできても、以下の理由でプレイには至らない可能性が高いです:
つまり、「吸い出せる=遊べる」ではないのがSwitch2の特徴です。
吸出しを実現するには、以下のいずれかが必要になります:
初代SwitchのRCM exploitのような致命的バグが発見されれば、一気に進展する可能性があります。
カード通信プロトコルを完璧に再現できれば、新型MIGSwitchのようなSwitch2対応のエミュレータ装置の開発も視野に入ります。
Secure Elementの鍵生成ロジックや証明構造のクローンが可能になれば、データの復号やカード偽装にも可能性が出てきます。