
外壁塗装工事が終わったあと、仕上がりを見て
- 塗料が垂れて固まっている
- 塗装面にローラーの毛が張り付いている
- 業者に指摘したら
「手作業だから垂れる」
「塗り始めは毛が付くから仕方ない」
と言われた
このような状況に、不安や違和感を覚える方は少なくありません。
結論から言うと、
完成後に塗料のたれやローラーの毛が残っている状態は、一般的に施工不良です。
この記事では、
- 塗料が垂れる原因
- ローラーの毛が付着する原因
- 業者の説明は妥当なのか
- 足場があるうちにやるべき対応
を分かりやすく解説します。
塗装工事でよくある「仕上がり不良」とは
外壁塗装で特に多いのが、次の2つです。
- 塗料のたれ(ダレ)
- ローラーの毛の付着
どちらも「施工中に起きることはある」ものですが、
完成時に残っているかどうかが重要なポイントです。
塗料が垂れる原因とは?
塗料のたれはなぜ起きる?
塗料のたれは、主に以下の原因で発生します。
- 塗料を一度に付けすぎている
- 塗料の希釈(薄め方)が適切でない
- 垂直面でのローラー・刷毛の扱いが雑
- 施工者の経験不足
塗装が手作業である以上、
施工中に垂れること自体は珍しくありません。
「手作業だから垂れる」は正しい?
半分だけ正解で、半分は間違いです。
- 垂れること自体 → あり得る
- 垂れたまま完成 → あり得ない
通常は、
- 乾燥前に均す
- 乾燥後に研磨(削り)して再塗装
という工程で必ず修正します。
👉
完成後に塗料のたれが目視できる状態は、施工不良と判断されます。
ローラーの毛が付着する原因とは?
① 古い・使い回しのローラー
ローラーは消耗品です。
- 何度も洗って再利用している
- 安価なローラーを長く使用している
この場合、毛が抜けやすくなります。
② 新品でも「下処理」をしていない
新品のローラーでも、
- 使用前に水洗い
- 余分な毛を落とす「毛ならし」
を行わないと、
塗り始めに毛が付着しやすくなります。
「塗り始めは仕方ない」という説明は、
下処理不足を正当化しているケースが多いのが実情です。
③ 塗り方・施工技術の問題
- ローラーを強く押し付けすぎている
- 塗料の粘度が適切でない
- 回転が荒い
これもすべて 施工技術の問題です。
④ 仕上げ確認・補修をしていない(最大の問題)
仮に施工中に毛が付いたとしても、
- 乾燥前に除去
- 乾燥後に研磨して再塗装
を行えば、完成時には残りません。
完成後に毛が残っている=最終チェック不足です。
業者の説明は妥当なのか?
以下の説明は、施主側としては受け入れる必要はありません。
- 「手作業だから垂れる」
- 「塗り始めは毛が付くもの」
- 「外壁だから多少は仕方ない」
理由は簡単で、
評価されるのは施工途中ではなく、完成時の仕上がりだからです。
足場があるうちに是正を求めるべき理由
足場がまだ組まれているなら、
今が是正依頼のベストタイミングです。
- 足場解体後は補修が困難
- 再足場で追加費用を請求されやすい
- 「目立たない」「問題ない」で押し切られやすい
👉
足場がある=補修前提で確認すべき期間です。
施主が取るべき正しい対応
① 写真を撮る
- 塗料のたれ(全体+アップ)
- ローラーの毛(位置が分かる写真)
② 冷静に是正を依頼する
例文:
仕上がりを確認したところ、
塗料のたれやローラーの毛の付着が見受けられます。
施工中に起きることは理解していますが、
完成状態として残っているのは問題だと考えています。
足場があるうちに是正をお願いします。
まとめ
- 塗料のたれ・ローラーの毛は施工中に起きることはある
- しかし 完成後に残っているのは施工不良
- 「仕方ない」という説明は正当ではない
- 足場があるうちの指摘は正解
- 納得できる仕上がりを求めるのは施主の正当な権利
外壁塗装は高額な工事です。
遠慮せず、「完成品」として納得できる状態にしてもらいましょう。


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