「くず粉(葛粉)」は、マメ科のつる植物・葛(くず)の根に含まれるデンプンを、水でさらしながら精製して作る伝統食材。動画「四百年の伝統を誇る 宝達くず」では、石川県・宝達志水町の特産「宝達くず」ができるまでが紹介されています。本記事では動画の流れを軸に、奈良・吉野の資料や公式情報も参照しつつ、くず粉づくりを分かりやすく解説します。 YouTube+2農林水産省+2
製造は基本的に冬。地上部が枯れた後、根にデンプンが蓄えられる時期に掘り取り・精製を行います。寒いほど精製に適し、透明感と上品な粘りが生まれます。 kudzu.jp+1
(※地域や工房により設備は異なります) kudzu.jp+1
葛が枯れた冬に根を掘り出す。大きい根は非常に硬く、重労働。 kudzu.jp
掘り出した根を洗って土や泥を落とし、粉砕機で繊維状に崩す(手作業の地域も)。繊維に白いデンプン粒が絡んでいる。 kudzu.jp
砕いた根を水中でよくもみ、繊維からデンプンを「乳化液(デンプン乳)」として引き出す。布袋でこし、繊維とデンプン乳に分離。 kudzu.co.jp
デンプン乳を沈殿槽(大桶)で静置し、上澄みやアク・不純物を除去→清水に入れ替え。これを何度も繰り返す伝統工程が「吉野晒し(寒晒し)」。地域差はあるが10日前後〜数週間かけることもあり、厳冬期の冷水で行われる重労働。 農林水産省+1
沈殿槽の底に厚く残った白いデンプン層を切り出す(床掘り)。水分を多く含み重い。 オーサワジャパン
切り出した生葛(ウェットケーキ)を豆腐大に小割りして、1〜3か月ほど自然乾燥。十分に水分が抜け、乾いた板状/塊状の「本葛」に。 農林水産省+1
用途に応じて砕いたり、ふるいにかけ、**くず粉(葛粉)**として出荷。透明感・粘度・口当たりはこの晒し〜乾燥の丁寧さで決まる。 農林水産省
参考映像:石川県・宝達志水町の「宝達くず」の工程紹介(収穫〜精製の全体像が分かる)。 YouTube
宝達くずは450年以上の歴史を持つ特産。金鉱山の労働者の健康を支える漢方としての起源があり、冬に川の水が茶色く染まると「くず作りが始まった」と季節を告げたといいます。 hodatsushimizu.jp