この記事のざっくり結論
先に結論だけ書いておくと、

- 雪が年に数回レベルの地域(首都圏など)で、「普段はノーマルタイヤ」な人
- → 高品質な布チェーン(AutoSock/ISSEなど)がおすすめ
- スキー・雪山によく行く、もしくは雪国に住んでいる人
- → スタッドレスタイヤが大前提 + 金属 or 樹脂チェーンを「最終兵器」として車に積む
- 結束バンドタイプは「ブログのネタにはなるけど、常用装備としては非推奨」
- → 緊急脱出用の“お守り”くらいの位置づけ
理由を順番に見ていきます。
雪道での停止距離イメージ
JAFやメーカーのテストをいくつかまとめると、だいたいこんな傾向です(40km/hからブレーキ、圧雪路・氷盤路での比較)。プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES+3glassD+3イエローハット+3

氷盤路(ツルツル路面)

短い ←
金属チェーン ≒ 非金属チェーン > 高品質な布チェーン > スタッドレスタイヤ >≫ ノーマルタイヤ
→ 長い
例:氷盤路40km/hからのテストでは、
スタッドレスの制動距離が約78.5m、非金属チェーン装着で約59mとチェーンの方がしっかり止まれているデータがあります。イエローハット
圧雪路(踏み固められた雪)

短い ←
スタッドレス ≧ 布チェーン ≧ 非金属チェーン > ノーマルタイヤ+チェーン > ノーマルタイヤ
→ 長い
別のテストでは、圧雪路40km/hで
- スタッドレスのみ:17.3m
- ノーマル+布チェーン(オートソック):20.1m
- ノーマル+非金属チェーン:28.4m
- ノーマルのみ:29.9m
という結果も出ています。glassD+1
結論:氷の路面では金属・樹脂チェーンが最強クラス、圧雪ではスタッドレスがかなり強い。ただし布チェーンもかなり健闘。
1. 金属チェーン
特徴
- 鎖タイプ(はしご型・亀甲型)で氷に噛みつく力が非常に強い
- チェーン規制区間も当然OK
- その代わり
- ゴトゴト振動・うるさい
- 乗り心地は悪め
- 速度は30km/h程度までが目安Honda車のよろず相談所+1
装着しやすさ
- 評価:★★☆☆☆(慣れないと大変)
- タイヤの裏側にチェーンを回して…と、初めてだと雪の中でかなり辛い作業
- 「ジャッキアップ不要タイプ」でも、手がかじかむ夜間の装着はハードモード
→ 事前に自宅の駐車場で1回練習必須レベル
ブレーキ性能(停止距離)
- 氷盤路のテストでは、チェーン装着が最も短い距離で停止という結果。JAF(日本自動車連盟)+1
- 「とにかく止まりたい」「急坂のアイスバーンを想定している」なら、今でも決定力はNo.1クラス
値段の目安
- 乗用車用で、約3,000〜1万円台前半が中心価格.com+2MOBY(モビー)車はおもしろい!を届ける自動車情報メディア+2
向いている人
- 山間部・スキー場によく行く
- “最悪の路面”に備えておきたい
- 装着に手間がかかってもOKな人
2. スパイク付きプラスチック(樹脂)チェーン
特徴
- TPUやウレタンなどの樹脂+金属スパイクで構成されるタイプ
- 静かで振動が少なく、乗り心地がいい価格.com+2SHOP.AUTOBACS.COM+2
- 金属よりサビにくく、ホイールも傷つきにくい
装着しやすさ
- 評価:★★★☆☆〜★★★★☆
- 多くが「外側からカチッとはめていく」構造で、金属チェーンよりかなり楽
- それでも雪の中で初めてだとモタつくので、やっぱり1回は練習したい
ブレーキ性能(停止距離)
- 氷盤路40km/hのテストでは、
スタッドレス約78.5mに対し、非金属チェーン約59mで停止と、明確に差が出ています。イエローハット+1 - 金属チェーンほどではないにせよ、凍結路でもかなり強力
値段の目安
- 乗用車サイズでおおよそ8,000〜25,000円くらい。価格.com+2価格.com+2
向いている人
- 雪山に行く頻度が高い
- 金属ほどゴツゴツした乗り味はイヤ
- ある程度の予算をかけて「楽に付けられるチェーン」が欲しい
3. 布タイプ(スノーソックス)
特徴
- タイヤ全体を覆う布カバータイプ
- AutoSockやISSEなどが有名で、欧州規格EN16662-1に準拠したものもあり、海外では“チェーン扱い”されるケースも多いAutoSock JP+1
- 軽い・コンパクト・静かで、積みっぱなしでも邪魔にならない
JAFの動画(2y7uWDWMSE4)でも、布チェーンは「装着したことのない人でも5分程度で付けられる」&凍結路でしっかり効果ありと紹介されています。YouTube+1
装着しやすさ
- 評価:★★★★★(今回の中でダントツ)
- 手順はざっくり
- タイヤ上半分にかぶせる
- 車を少し動かす
- 残り半分をかぶせて終了
- メーカーの実験では片側2輪で4分程度という例もあり、動画でも同じくらいの時間感覚です。イッセ・スノーソックス+1
ブレーキ性能(停止距離)
- 圧雪路40km/hのテストでは、
- スタッドレス:17.3m
- ノーマル+布チェーン(オートソック):20.1m
- ノーマル+非金属チェーン:28.4m
というデータがあり、布チェーンは非金属チェーンより短く止まれているケースも。glassD+2glassD+2
- メーカーや第三者機関のテストでは、金属チェーンと同等〜やや優れる制動距離を出している例もあります。イッセ・スノーソックス+1
耐久性・注意点
- 乾いたアスファルトを走ると一気に摩耗するので、
「**雪・氷の区間だけ使う」**のが大前提AutoSock JP - 雪道を正しく使った場合は、数百kmレベルのテストでも問題なかったという報告もあり、
意外と**“ちゃんとした品を正しい使い方で使えば”長持ち**します。AutoSock JP
値段の目安
- AutoSock/ISSEなど有名ブランド:1〜1.6万円前後(2輪分)価格.com+2価格.com+2
- 激安布チェーン:2,000〜5,000円程度
- F_Ul76VH0RIの動画では、2,000円クラスの激安布チェーンとブランド品をスケートリンクで比較していて、
「効き目はありつつも、耐久性や安心感はやはりブランド品の方が上」という印象でした。YouTube+1
- F_Ul76VH0RIの動画では、2,000円クラスの激安布チェーンとブランド品をスケートリンクで比較していて、
向いている人
- 雪国ではないけど、たまに雪が降る地域の人
- 布チェーンを“非常用”として常に積んでおきたい人
- 「夜に急に雪が降ってきた」状況で、サクッと付けて帰りたい人
4. スタッドレスタイヤ
「チェーンではないけど、冬の基本装備」として外せないので比較に入れます。
特徴
- 特殊なゴムと細かいサイプ(溝)で、雪・氷路面に特化したタイヤ
- 雪国や、毎週のようにスキー・スノボに行く人ならほぼ必須装備
装着しやすさ
- 評価:★★★★☆(一度履き替えれば“装着作業はゼロ”)
- シーズン前後にホイールごと履き替えるのが一般的
- 交換工賃は、4本で3,300円〜程度が目安。くらしのマーケット+1
ブレーキ性能(停止距離)
- 圧雪路では、JAFのテストでノーマルタイヤより約1.7倍短く止まれる結果。JAF(日本自動車連盟)+1
- ただし氷盤路では、チェーンの方がさらに短く止まれるというデータもあります。イエローハット+1
値段の目安
- タイヤ1本あたり5,000〜40,000円程度と幅広いですが、4本セットだと2万〜10万円超まで車種・サイズで大きく変わります。Meetsmore+1
向いている人
- 雪国在住
- 毎年のように冬の山道・高速を走る
- 「チェーン付けるくらいなら、最初からスタッドレスで走りたい」派
5. 結束バンドタイプ(タイラップ・ベルト式)
特徴
- タイヤに大型のナイロンバンドや樹脂ベルトを巻き付けるタイプ
- 「ジャッキアップ不要」「とにかく安い」「軽くて小さい」といった売り文句が多いモノタロウ+2マイベスト+2
装着しやすさ
- 評価:★★★★☆(付けるだけなら簡単)
- タイヤをまたいでバンドを通し、ラチェットやバックルで締めるだけ
- 手順自体は簡単ですが、「何本も巻く」「雪の中で手袋必須」なので、実際やるとそこそこ大変
ブレーキ性能・安全性
ここが一番の問題ポイントです。
- 専門サイトや保険会社系の解説では、
結束バンドやロープなどの“代用品”は耐久性・グリップ力が不足していて危険
とハッキリ指摘されています。車の修理・交換・洗車のことならモビフル+1 - 「数十メートル走っただけで切れてしまう」「チェーン規制の条件を満たさない」「道路交通法違反になる可能性」なども指摘されています。車の修理・交換・洗車のことならモビフル+2車の修理・交換・洗車のことならモビフル+2
- 一部の商品は“緊急脱出用の巨大結束バンド”として売られており、自力で脱出してすぐ外す前提の使い捨てです。モノタロウ+1
値段の目安
- 激安品で1,000〜2,000円程度が多く、確かに安い。価格.com+2楽天市場+2
向いている人&注意点
- 本当に緊急脱出用のお守りとしてならアリ
- 例:スタックしてしまったときに、とりあえず動けるようにする
- ただし、
- 長距離走行
- 高速道路
- チェーン規制区間の正式な装備
としては基本的にNGと考えた方が安全です。
→ 「常用装備としてのおすすめ度」はかなり低いというのが正直なところです。
5種類をまとめて比較(ざっくり)
※★は多いほど良い/楽、値段は「安い★〜高い★★★」のイメージ
| 種類 | 装着しやすさ | 氷路面での止まりやすさ | 圧雪路での止まりやすさ | 値段感 |
|---|---|---|---|---|
| 金属チェーン | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆(〜中) |
| 樹脂チェーン | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆(中〜高) |
| 布チェーン | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆〜★★★★★ | ★★☆☆☆(中) |
| スタッドレス | (交換後は)★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆(高) |
| 結束バンド型 | ★★★★☆ | ★★☆☆☆(実質“応急用”) | ★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆(安い) |
※テスト結果・各社資料をベースにした「目安」です。実際の性能は車種・製品・使い方で大きく変わります。Honda車のよろず相談所+2JAF(日本自動車連盟)+2
シチュエーション別「総合おすすめ」
① 首都圏など、たまに雪が降るだけの地域
- 普段はノーマルタイヤ
- 年に1〜2回、ドカっと積もる
- スキー場にはあまり行かない
→ おすすめ構成
- メイン:ノーマルタイヤ
- 非常用:高品質な布チェーン(AutoSock/ISSEなど)をトランクに常備
理由:
- 付けるのがとにかく簡単(JAF動画でも「初めてでも5分程度」と紹介)。YouTube+1
- 圧雪路での制動距離はスタッドレスに迫るテスト結果もあり、
「年に数回レベルの雪なら十分実用的」glassD+2イッセ・スノーソックス+2 - 金属チェーンと違って積みっぱなしでも邪魔にならない
② スキー・雪山によく行くけど、街は雪が少ない
- 冬は毎シーズン、何度も山道や高速の雪道を走る
→ おすすめ構成
- メイン:スタッドレスタイヤ
- 保険:金属チェーン or 樹脂チェーン
理由:
- 雪道を長距離・長時間走るなら、やはりスタッドレスが基本装備。JAF(日本自動車連盟)+1
- 「大雪+凍結+急坂」みたいな最悪コンディションでは、
金属or樹脂チェーンが“最後の砦”として安心
③ 雪国在住
- 冬の間は常に雪・凍結のリスクがある
→ おすすめ構成
- メイン:スタッドレス一択
- 本当にヤバいときのために金属チェーンを1セット積んでおく
布チェーンは、
- 都市部在住で「たまに雪国に遊びに行く」
- スタッドレスまでは用意しないけど、規制対応の滑り止めが欲しい
といった使い方がハマりやすいです。
④ 結束バンド型はどうする?
ブログ的には面白い装備ですが(笑)、
- “遊び”や“検証動画用”としてはアリ
- 日常の安全装備としては非推奨
- 法令・チェーン規制の面でも微妙
- 耐久性が低く、切れたときに車や周囲を傷つけるリスクがある車の修理・交換・洗車のことならモビフル+2アメブロ+2
…という立ち位置で紹介するのが現実的だと思います。
参考にした動画(記事内で紹介すると映える)
ブログ内で「参考動画」としてリンクを貼ると読者にも親切です。


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