
この記事でわかること
- 動画の見どころ(何が「やばい」のか一気に理解)
- RTAのざっくりルート(序盤のバグ準備 → “虚無写経” → ナンジャモ撃破)
- 主要バグ技の意味(セレクトバグ/どこかしらドア/Dry Underflow/なかよしバッヂ など)
- 再現の注意点(対応カートリッジ、VCの可否、バージョン違い)
元動画リンク
- 【初代ポケモン】ナンジャモ撃破RTA 42分12秒74 ゆっくり解説【バグ技 任意コード実行】(おせけん)
→ youtu.be/3oGEUPW1sSY(動画タイトルに記録タイムが明記) YouTube
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まず結論:これは“ゲーム内で追加コンテンツを自作して倒す”RTA
このRTAは、初代ポケモンのバグと任意コード実行(ACE)を駆使して、ゲーム内に“ナンジャモ”を召喚し、実際に戦って倒すまでを競う、前代未聞のコンセプト。作者は「実機や3DS VCでも可能」「チャートは“後期赤版”専用」と明示し、再現性に関する詳細メモを公開しています。オーキドせんせい研究者のページ
ルート概要(超ざっくり)
動画の流れを、再現メモに沿って“俯瞰”で掴みます。
- 序盤:バグ準備~イーブイ部屋まで
- 使用する主なバグ/小技
セレクトバグ、どこかしらドア、擬似毒でアイテム255個生成、Dry Underflow(どうぐ欄の上限破壊)、所持金調整から「なかよしバッヂ」生成、“76番目のどうぐ”入れ替えで移動先改変。
この“フルコース”でタマムシ屋上→そだてやへ進み、イーブイ部屋に到達します。オーキドせんせい研究者のページ - なかよしバッヂ → 簡易バイナリエディタ起動
バッヂを使うと簡易エディタが起動し、メモリに好きな値を書き込める状態に。以後、プログラム(コード)を入力→実行できる環境をゲーム内に構築します。flag3 - 虚無写経(コード入力パート)
通称**“虚無写経”**。コントローラ操作で延々と数値を書き込み、任意コード実行のための本体プログラムとデータを入力。イーブイのステータスやニックネーム列も重要で、1文字/1ステップのミスが失敗につながるストイックな工程です。オーキドせんせい研究者のページ - ナンジャモ召喚 → バトル → 撃破
準備が整うと、“ナンジャモと戦える状態”を作り出し、実際に撃破。ここまでの計測結果が42分12秒74というわけです(タイトル記載)。YouTube
主要バグ技とキーワード解説(かみくだき版)
- セレクトバグ
どうぐ操作の不具合を起点に、ポインタや内部データの不正参照を誘発して異常な状態へ遷移する定番テク。ACEの入口になりやすい。flag3 - どこかしらドア
本来のマップ移動先を任意の場所に“ねじ曲げる”移動系バグ。“76番目のどうぐ”入れ替えなどと組み合わせ、タマムシ屋上 → そだてやへのショートカットを作る。flag3 - Dry Underflow(ドライ・アンダーフロー)
どうぐ欄の残量を負方向に突き抜けさせ、上限を壊す処理系グリッチ。これで未使用領域にアクセスし、“なかよしバッヂ”など本来ないアイテムを生成する土台をつくる。flag3 - なかよしバッヂ
簡易バイナリエディタの起動トリガーとして機能させる“鍵”。使うと指定アドレスの読み書きUIが現れ、SELECTで任意コードを実行できる。flag3 - 虚無写経
手入力でコードとデータを延々と書き込む工程の俗称。ミス=再走。イーブイのニックネーム列やステータス操作も手順化されており、**バージョン差異(後期赤版前提)**に要注意。オーキドせんせい研究者のページ
再現の注意点(やる前に必読)
- 対応バージョンが厳密
「後期赤版」専用の文字列や手順が存在。前期赤版/緑/青/一部環境では不可。**3DS VC(v1.1)**は可の旨が資料に明示。オーキドせんせい研究者のページflag3 - 既知の非対応
ポケスタGBビルや一部エミュレータでは挙動が異なり、手順通り動かないことがある。flag3 - 倫理・法的な補足
本文は解析・検証の記録。ROM配布や違法行為を助長する意図はありません。 - 実機派のTIPS
セーブの切りどころ、屋上前のバックアップなど安全運用の指示が資料にあり、手順の節目でセーブを推奨。flag3
このRTAの“ヤバさ”を3行で
- **“ゲーム内でゲームを拡張”**してから戦うという、発想そのものが破壊的。
- UI化(簡易エディタ)→コード手打ち→召喚→撃破という作品づくり的プロセス。
- そして42:12.74という“RTA”としての完成度。芸術点と実用速度の両立。YouTube
もう一歩深く:公式チャート/技術資料
- RTA用メモ(作者ブログ):手順、文字列、入力データ、注意点が凝縮。再現勢はまずここから。 オーキドせんせい研究者のページ
- flag3「バイナリエディタ導入」解説:セレクトバグ/どこかしらドア/Dry Underflow等の背景技術が1ページで把握できる決定版。 flag3
よくある質問(FAQ)
Q. “後期赤版”ってどう見分けるの?
A. v1.0/v1.1の違いやVCはv1.1など、判定方法や挙動差が資料にあります。flag3
Q. 実機じゃなくても動く?
A. 実機/3DS VCでOKと明記。ただし一部エミュでは不可。環境依存に注意。オーキドせんせい研究者のページflag3
Q. どの工程が一番しんどい?
A. 間違いが許されない**“虚無写経”。ニックネーム/ステータスの一文字/一数値ミスで破綻**→再走になります。オーキドせんせい研究者のページ
まとめ:RTAというより“創作”の域
本走は初代ポケモンを“開発環境”に変える発想と実装が核。バグの連鎖でメモリ編集UIを立ち上げ、コードを流し込み、別世代キャラと戦う。**“ゲームが器、プレイヤーが作者”**という逆転が鮮やかでした。技術と遊び心の両輪が噛み合った名作RTAだと思います。オーキドせんせい研究者のページflag3
参考リンク
- 動画本編:初代ポケモン|ナンジャモ撃破RTA 42:12.74(おせけん) YouTube
- 公式メモ:初代ポケモン ナンジャモ撃破RTA用メモ(vs_prof_oak) オーキドせんせい研究者のページ
- 技術背景:ポケモン赤・緑・青 バイナリエディタ導入(flag3) flag3
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